建築現場では、あらゆる場面で溶接作業を行う必要があるものです。
しかし安全対策を怠っていると思わぬトラブルが起きる可能性がありますので、徹底しておきたいですよね。
そこで今回は、溶接作業の安全対策について解説していきます。
また溶接にも種類が沢山ありますので、対策を合わせて覚えておくと安心ですよ。
溶接の安全対策
感電対策
アーク溶接では母材と溶接棒に電流を流しながら作業を行うため、感電のリスクがあります。
そのため狭い場所・2m以上の高所での作業中には、電撃防止装置の設置が義務付けられているのです。
また人の肌は乾燥している時と濡れている時で、電気抵抗値に大きな差があります。
作業中に肌の露出させないように、長袖の着用や腕まくりをしないで作業を行うことも対策として有効です。
火災・爆発対策
溶接時には高温を取り扱いますので、火災や爆破を起こしてしまう可能性があります。
母材によっては作業中にスパッタが発生するため、周囲に燃えやすい紙・布やガスなどがあると引火する状況も考えられるでしょう。
周囲を片付けたり難燃性の高いシートで養生することで、作業中のリスクを減らすことができます。
スパッタ・アーク光対策
アーク溶接時は、溶接部分に強い赤外線や紫外線を含む光が発生します。
またスパッタの飛散は予測が難しく、作業者に向かって飛んでくることもしばしば。
火傷や失明などのリスクを避けるためにも、作業中は保護面や保護メガネで顔や目を覆うのです。
ヒューム・ガス対策
溶接時に発生するヒュームからも、人体を守る必要があります。
ヒュームとは熱で蒸発した金属が粒子状に冷え、空気中を舞っている状態です。
溶接中に使うガスと同様に比重が軽く、空気と一緒に吸ってしまう可能性があります。
そのため作業時は防塵マスクを着け、酸欠や肺の病気から身を守る必要があるんです。
また溶接作業者は健康診断を定期的に受診して、健康状態をチェックすることも義務付けられています。
まとめ
溶接作業中は「感電」「火災・爆発」「スパッタ・アーク光」「ヒューム・ガス」から身を守る安全対策が必要です。
安全対策を徹底して作業を行っていくことが、健康を維持して技術を高めることに繋がっていきます。